From: 辺野古命を守る会 <henoko@f5.dion.ne.jp>
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Date: Sun, 20 Mar 2005 00:16:33 +0900
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Subject: [keystone 10519] 阻止行動日誌313日目。富田晋。スパット台船が突入!!!
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3月16日(水)
・防衛施設局がスパット台船を早朝に突入!!!

午前6時30分辺野古に向けて船を走らせて行きます。いつもよりも少し波が立っていて、風も強い。
沖縄の季節の変わり目「ニングァチカジマイ」も少し過ぎた頃のはずですが、少しづつ朝の寒さが消えていきます。

大浦湾の海を見るといつもと違う風景があります。海上保安庁の巡視船が1隻待機している。「何かおかしい」作業台船が来たときのようなピリピリとした緊張感を海上で感じました。
辺野古沖合いに入っていつもの通り周りの状況を確認していると、やはりいつもの違う風景が。スパット台船が外洋にいたのです!!すでに作業台船からは降ろされた状態で、スパット台船をタグボートがひっぱっていました。

夜の航行は防衛施設局自ら使用協議書の「環境への配慮」の中の「ジュゴンへの配慮」の項目で「日の出から1時間程度後から作業の開始」と明記しています。
作業台船は中城湾から辺野古沖合いまで少なくとも3時間の航行が必要です。つまり午前3時頃には出港していたことになります。出港の準備となれば昨晩の00時から始めていた可能性があります。スパット台船を作業台船から降ろした時刻は「午前6時30分」とパシィフィックコンサルタンツ側がはっきりと言っています。
現在の日の出は午前6時30分頃、1時間後だと午前7時30分。完全に自らのルールを違反しています。
防衛施設局側が自分達が作ったルールを無視してまで作業を強行している背景にそれだけの焦りを感じます。
その連絡を受けたジュゴン監視団はすぐさま那覇防衛施設局に急行して抗議行動を行ないました。那覇防衛施設局はすでに受け答えする文書を用意していました。それだけ計画的に行なわれた奇襲なのだと伺えます。
その文書の中には「作業台船及びスパット台船の航行は作業にはあたいしない」と完全に開き直っています。
「ジュゴンへの配慮」には作業がなんなのかはっきりと書いていません。つまり作業台船の航行、スパット台船を降ろす作業が「作業でない」とも書いていないのです。それを「作業ではない」と言いきれることじたい矛盾しています。
今回のことは全国的に抗議行動を行なうに値することです。全国から防衛施設局に抗議行動を行なってください!!!

スパット台船が来ているのを確認してすぐ後に一足先に辺野古沖に到着していた国頭の海人かっちゃんから連絡が入りました。
「晋!!スパットが来ている!!」かっちゃん。「今行きます!!!」と私。
何の用意も出来ていない中、たったの2隻の阻止船がスパット台船を止めに入ります。
海上保安庁は巡視船3隻、ゴムボート6隻、那覇から連れてきた大型作業船4隻、辺野古から出港した作業船7隻でスパット台船の周りを固めている。
その中をかいくぐってスパット台船を阻止する。タグボートは私たちの阻止行動にもかかわらず止まろうとしない。何度もぶつかりそうになる。
阻止船が続々と増えていく。午前中に近隣の海人も集まり合計で10隻に。スパット台船が動きを鈍くする。グリーンピースのゴムボートを使って飛び込みたいがスパット台船の周りで果敢に飛び込み、スパッド台船まで泳ぎ、しがみ付きスパット台船の上での座り込みを開始。
スパット台船も動きを止める。「あんたたちの負けだ!!退きなさい!!!」海上で激が飛ぶ!!
パシィフィックの作業員が「とりあえず、作業には入れない。スパット台船を沖合いに移動させる。」とこちらに話す。言葉通り沖合いにスパット台船が停泊。

リーフ内での強行はなく、サンコーコンサルタントは作業船での一日の待機が命じられていました。一度リーフ内に外洋の作業員を乗せて入ろうとする動きがあったのでそのつどこちらの阻止船がリーフ内に戻りヤグラでの作業も一切させませんでした。

その間にスパット台船の無理な航行があったためアンカーロープが切れた。防衛施設局は報道関係者に対して「反対派の危険行為によってスパッと台船のアンカーロープが切れた」と話しているけれど言語道断の話です。
防衛施設局がスパット台船を辺野古沖合いにしかも早朝に突入させたことが危険行為なのです。
防衛施設局は責任問題を反対している私たちにすり替え、それが失敗すると業者にすり替える。いつもの防衛施設局の上等手段。絶対に許せない。

午後に入ってからもも何度かジリジリとスパット台船を設置場所まで持ってこようとしました。
その全てをこちらの阻止船に止められています。
スパット台船に登っていた人達は「午後になり、全体の船の数は合計で36席まで増えていた」と話していました。
16隻は阻止船です。スパット台船の上にも10名以上の人がのぼって座り込んでいる。向こうは作業しようにも絶対に出来ない状況が外洋に広がっている。
午後2時、阻止行動を開始してから約7時間、作業責任者の人から「作業は困難と判断しました。作業台船を呼び戻して引き上げます。」と話がありました。
「やったーーー!!!!」と歓声が上がる。「だけどどこ帰るんだ?」中城湾でなければ夜通しの阻止行動となります。
午後4時作業台船が辺野古沖合いに到着。スパット台船を引き上げすぐに中城湾へと帰っていきました。午後7時頃にスパット台船が中城湾港にいるのが確認されています。

私たちは今日も「夏までにボーリング調査を終わらせる」とした防衛施設局の思惑を阻止しています。
しかしながらいつまたこのような状況が来るか分かりません。海上に阻止する人が必要です。陸上で座り込む人達がもっともっと必要になります。声をかけあって辺野古に集まってください!!!