From: "辺野古命を守る会" <henoko@f5.dion.ne.jp>
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Subject: [keystone 9930] 阻止行動日誌225日目。富田晋。
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11月29日(月)
・防衛施設局の違法な強行調査に対して阻止行動をしました。
朝早くから海上座り込み隊及びカヌー隊、阻止船が集まり5ポイントのやぐら
で海上座り込みを開始しました。
今日は比較的波も収まっていました。しかし、この時期に来てやはり波は高く
なってきているようです。10月から2月あたりまで沖縄の海は荒れます。
穏やかな波がすきなのですが、穏やかだと作業に入ってしまう。荒い波は船の
操船も困難なので嫌なのですが、荒いと作業はありません。どっちがいいのやら。い
や!こんな状況がおかしいのです。
座り込みを開始して午前8時になっても作業船が出てくる様子がありません。
すると、キャンプシュワブの浜辺(辺野古の浜辺)から水陸両用戦車が6隻列をなして
出てきました。米軍の演習のために作業が遅れていたのです。
今、キャンプシュワブは2000名もの19歳〜の海兵隊員をイラクに派兵し
てたくさんのイラクの人々を殺しています。残った米兵達は新米兵ばかりです。平均
して17歳から19歳の海兵隊員ばかりがいます。今日の演習も実践演習というより
は水陸両用戦車の運転の練習といった感じで、いったりきたりを繰り返していまし
た。
水陸両用戦車の演習を生みから見たのは初めてでしたが、海底を切り刻んでい
るさまを見せ付けられているようでした。
演習も終えた午後10時30分、辺野古漁港より8隻の作業船が出港。長島の
近くで待機の状態に入りました。
午後1時までの間動きがなかったので久しくゆっくりと昼食をとることができ
ました。
私もいつもは船の上ですが、タンカンやぐらの上に登って昼食をとりました。
すると、変な話ですが、タンカン足場の上はとっても見晴らしが良くしばらく
魅入ってしまうほどでした。
雲の切れ目から日が差し込んで海が輝きだします。そこには、海草やサンゴが
はっきりと浮かび上がってきます。海ガメが顔を出してあいさつにやってきます。風
が吹きぬけ波が起こり、そこに人々の、動物達の生活がかいま見えるようでした。
そんな場所にやぐらを建てていることに怒りを感じ、やぐらの上に立ち再確認
させられました。
午前12時、国頭村から闘うために海人が助っ人に来ました。私達が使ってい
る船よりも2倍以上ある船が堂々と辺野古の海に入ってくるさまは圧巻でした。「来
たぞーーーー!!!!」「来たぞーーーー!!!!」海上から歓声が上がります。感
動ーーーーです!!!「海を知る者が海を守る」国頭村の漁民はそのことを胸に来まし
た。
漁民の方は初めて辺野古に来られた時に「わったーにとってこの海は体の一
部。守ることが当然のこと。この闘いに参加させていただきたい。世界の海として辺
野古を思うからこその行動です。」と話してくださいました。人の出会いほど感動す
るものはありません。やぐらの上から大きな大きな船が2隻で辺野古の海を切って
入ってくる姿を惚れ惚れしながらみんなで見ていました。
午後1時長島近くで待機していた作業船が動き出しました。
キャンプシュワブの辺野古側の浜辺を公然と使うようになっています。腹立た
しいことです。8隻の船の内の4隻に資材を乗せ、他4隻に防衛施設局員、ダイバー
を乗せて出てきました。
5ポイント全ての海上座り込みに緊張が走ります。そして、警戒態勢に入りま
す。
私は航路近くのポイントのほぼ足場が完成されている場所でボーリングのため
の機材を積み込まれてしまった所にいました。私達は完全に足場を人で包囲し、作業
船が入れないように座り込みをしました。
まっすぐに私達の方に作業船が向かってきます。私達のそばまで来てしばらく
して他のポイントへと向かいました。
次は航路近くのリーフ上にあるタンカン足場へと近づいていきます。
そこでも私達の同じように完全に足場を人が包囲し、守っていました。すると
カヌー隊に対して作業員が「この間見た時にかなり危険な箇所があった、そこだけ補
強させて欲しい」と言う。議論の末、「それだけなら」と言うことで作業員が何人か
上がってくる。しかし、作業員はロープを使ってその他の機材を上げようとする。
「何をする!!」「話が違う!!」「やめてーー!!」全員がロープにしがみつき阻止に入
ります。
流石に資材は上げられずそのポイントを作業員が離れる。
そこがだめと見るや8隻の船で持って一番西のポイントを集中的に強行してき
ました。7人の海上座り込みに対して、作業員が15人。足場が崩れるのではない
んーかと思うほど足場が人間の重みでぐらつく。「やめろーー!!」「作業を中止しな
さい!!」海上座り込みの人達の必死の訴えに対して防衛施設局は押さえつけ、タンカ
ン建設を強行。建設途中だったタンカンが作られてしまった。
そして、帰り際にも一番西のポイントへと作業船が集結したため、「絶対に止
めなければ」と阻止船も全ての船がそのポイントへ集結しました。作業を止めまし
た。
その時点で午後4時。今日も一日海上でとめ続けてきました。
最終的に4ポイントはチョコマカとあったにしろ、守りきりました。絶対に止
められます。私達の闘いは日々、進んでいます。
この間にどんどんと各地からこの作業を止めるために支援が広がっています。
その多くに力添えをしていただいている皆様に心から感謝しています。
渡嘉敷島に住む、作家の灰谷健次郎さんも辺野古の作業を止めるためにメッ
セージと船、船長を連れてきてくれます。
灰谷健次郎さんからのメッセージです。
「"命どぅ宝"という言葉は、いのちを育み、慈しむ心であることはもちろんで
すが、いのち遠ざけ、傷つけるものに対しては激しい怒りと行動を伴う"愛"であるこ
とを一人一人の胸に刻み付けたい。依って、この言葉は世界の言葉であります。」
国頭からも渡嘉敷からも心ある声と行動が始まっています。そして、「辺野古
でなければ下地島へ」のその下地島では「基地要らない」の総決起集会が行なわれて
います!!8割の県民の声をもっともっと形にしていきましょう!!
海上での行動をどんどんと展開させていきましょう。そして全国からのこの国
への包囲を強くしていきましょう!!