From: "辺野古命を守る会" <henoko@f5.dion.ne.jp>
To: <"Undisclosed-Recipient:;;"@mx-list.jca.ne.jp>
Date: Fri, 12 Nov 2004 21:29:08 +0900

Subject: [keystone 9835] 阻止行動日誌207日目。富田晋。
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11月11日(木)
・防衛施設局による違法な強行調査が行なわれています。

キャンプシュワブのゲート前には12名の人達が集まり調査の阻止のために行動しま
した。それを意識してか防衛施設局の車は入ったもののダイバーや業者の車は午前8
時になっても入らず、はいたのが午前の11時頃だったようです。

私達は2隻の船を出して、中城湾に作業台船を海から見に行きました。中城湾までは
約1時間30分、私の運転する船は48リットルのガソリンをスッカラカンにしてい
ました。海から見る辺野古から中城まではとてもきれいで素敵でした。
途中、金武町の石油備蓄基地も見えました。30年も前に屋嘉県知事が「平和のため
の開発」と名づけて強行した建設でした。
石油備蓄基地を建設するということは他国から石油を奪う拠点沖縄に作るということ
であり、それに気づき反対する人達によって大きな反対の闘いとなりました。石油備
蓄基地が作られた場所は海の潮が引くと人が通る道が出来る場所でそこでたくさんの
人達が生活をしていました。「生命の海を奪わせない」と多くの人達が止めに入り激
しい闘いがあった場所です。石油備蓄基地は建てられてしまいましたが、そこで生ま
れた闘いはその後多くの自然保護や基地に反対する闘いへと繋がっていきました。沖
縄の歴史に刻んだ闘いでした。
石油備蓄基地を横目に海を切って進んでいくと離島がたくさん見えてきて中城が近い
ことを感じさせました。
中城の手前には勝連半島があり、「ホワイトビーチ」が見えました。「ホワイトビー
チ」は米軍の原子力潜水艦や空母が寄航する軍事港です。この港から世界中の人達を
殺すために何度も出航していきました。今日も何隻かの巡視船が停泊していました。
中城に到着。
中城湾港の接岸許可は切れたということでしたが、中城湾港の中に作業台船は浮いて
おり、その隣に台船がもう一台置かれていました。1隻の作業台船の上にはボーリン
グのための大きな機材がつまれており、シートに隠された機材なども見えました。こ
んなものを使って辺野古の人々の生活を脅かし、生命の海にくいを打ち込むことは絶
対に許されません。
私達は台船を見て絶対に止めることを決意新たに戻りました。
戻る途中に私が船を岩に引っ掛け、プロペラが曲がってしまいました。中城湾は深い
場所と浅い場所が極度に違うためそれに気づかずに航行してしまった結果です。
このままだと辺野古までたどり着けないので平敷屋の漁港に立ち寄り、船を台車に乗
せて辺野古に帰ることにしました。ご迷惑をおかけしました。
途中に船屋に寄りプロペラを直していただきました。その船屋さんは私達に「辺野古
でがんばってくれよー。プロペラ曲げてる場合じゃないよー」と激を飛ばしてくださ
いました。
車だと台車を引いている性もあり、2時間以上かかりました。うーーん陸路からだと
中城から辺野古は遠いなぁ。
作業台船は辺野古までたどり着くのに5時間かかると言われています。なんとしても
止めたい。

以下は辺野古座り込みより呼びかけの文章です。


辺野古へ集まってください!!

9月9日以降、防衛施設局は違法なボーリングの予備調査を強行しました。
国が基地建設のためのボーリング調査を4月19日に強行と、良心ある人々による阻
止。さらに「違法なボーリング調査の中止」「基地建設の白紙撤回」「住民説明会」
を求めて144日間に渡る座り込みによってボーリング調査を止め続けていたにも関
わらずです!!
「住民説明会」は「誰もが聞けるものにして欲しい」と要求していましたが、防衛施
設局は入場を200名に限定し、一部の行政委員会だけへの説明会を企画しました。
その説明会には150人しか集まらず、会場の外では200名以上の住民が「ボーリ
ング調査のための既成事実作りだ」と抗議をしていました。
「基地建設の白紙撤回」は辺野古の住民によって作られた“命を守る会”が8年間に
渡って訴えてきました。7年前に名護市民は「大事なことはみんなで決めよう」と基
地建設に対して市民投票を行なって過半数が「基地はいらない」と答えを出したので
す。それを国は8年間無視してきました。

9月9日、防衛施設局は卑怯にも辺野古から直接出ることはせずに米軍海兵隊基地
キャンプシュワブに資材を積み込み、さらに作業船「未来」「ゆいまーる」の2隻を
那覇よりも南部の佐敷町馬天港から出港させました。そういう理不尽な国に対して辺
野古に住む人々や沖縄全体から集まった人々、県外から集まった人々が座り込みを4
00人で埋め尽くし、陸上からの資材の搬入を止めました。現在にいたるまで陸上で
は漁港入り口での座り込みをし、キャンプシュワブゲート前(資材を基地内から積み
出しています)で座り込みをし、海上では船を出し、カヌーを出し、海中にダイバー
を出して止めに入ってきました。
9月から11月まで防衛施設局によってダイバーが潜り海底を確認する「潜水調
査」、潜ったダイバーによる不発弾の調査「磁気探査」が行なわれています。
土日、祝日以外は毎日のように調査船がきます。70代のおばぁもカヌーで阻止行動
をしています。
9月28日の防衛施設局は定期記者懇談会で「阻止行動によって調査が阻まれてい
る」ことを認め、10月28日の定期記者懇談会では「磁器探査を30ポイント終わ
らせた」と発表しました。
前期分のボーリング36箇所の磁器探査を終わらせたという発表は11月12日に
なってからです。
今、ボーリング調査のくい打ちが始まろうとしています。中城湾では一基のボーリン
グ機材が作業船に積み込まれ、あと一基が中城湾港のヤードにあります。
日米政府は「米軍再編」と言って、建設、使用まで16年もかかる基地を辺野古に作
ろうとしています。海外へ沖縄から派兵した米兵達はイラクで、フィリピンで、アフ
ガンで、人々を殺戮しています。
私達は人殺しの基地はいらない、未来の子供達に豊かな沖縄を残したいのです。
私達は腰が痛くとも、足が痛くとも「子や孫小達のために・・」「人柱になってでも
・・」と言って基地建設を阻んできたおじぃ、おばぁ達の思いを受け継いで基地建設
を止めます。
そのために多くの人の力が必要です。海上で止めに入る行動に参加して下さい。座り
込みに参加して下さい。座り込みに行けないという状況がある方は周りに自分の代わ
りに動いてくれる人達へ呼びかけてください。

 来週からボーリング調査くい打ちが始まろうとしています。今、辺野古にはこの文
章を読んだあなたの力が必要です。この調査は一人一人の力が阻むものとなっていま
す。宜野湾市民大会では「辺野古移設では解決しない」と3万人が集まり、決議され
ています。県民の8割が私達の行動を支持しています。自信を持って辺野古の阻止行
動に参加して下さい。絶対に止められます。辺野古に集まってください。

2004年11月11日。